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オンリー・イエスタデイ 18「焚書」

 戦車模型の仲間で、コバシという同級生とAが私の家に遊びに来たことがある。コバシはA同様、プラモデルにモーターを入れず、実車の写真を参考に改造してディスプレイを愉しむマニアだった。だから、Aは私よりコバシを高く評価していた。  部屋で遊ん...
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オンリー・イエスタデイ 17「激情2」

 中学2年生のクラスでは、いちばん成績のよかったのはAで、次が私、三番手がサダだった。定期テストのあと、答案が返ってきたらよくこの3人で点数を見せ合っていた。  社会のテストを返すとき、先生がこのクラスでは100点は1人だったと告げた。休...
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オンリー・イエスタデイ 16「美しい風景」

 Aの絵のうまさは、中学生になってもいっこうに衰えることがなかった。それは立体の造形でも同じだった。   あるとき、Aは女性の胸について、「オッパイの先は外側に向いてるんや」と言い、両手の人差し指を胸の前で立てて開いた。女性の乳首は正面を...
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オンリー・イエスタデイ 15「ねむらし屋の息子」

 Aに頭頂部を殴られたスミダは、母親が手芸店を営んでいた。それでAは、スミダのことを「毛糸屋の息子」と呼んで、馬鹿にしていた。  余談だが、今は「○○屋」という言い方を小説で書くと、校正で直される。その職業を蔑視していると受け取られるから...
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オンリー・イエスタデイ 14「孤高」

 中学2年生のクラスでは、Aと私とサダという生徒が成績上位だった。前期の代議員を決めるとき、サダと私のほか何人かが立候補して、クラス投票で私が選ばれた。当時の私は代議員に選ばれることに価値を見出していた。  Aはそういうことに無関心であり...
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オンリー・イエスタデイ 13「激情」

 中学2年生になって、Aと私は5年ぶりに同じクラスになった。  その少し前から、男子の間で戦車の模型を作ることが流行っていた。当時、田宮模型が精巧なプラモデルを出していて、ただ組み立てるだけでなく、実車の写真を見て塗装したり、型式を改造し...
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オンリー・イエスタデイ 12「頭がいい」

 小学6年生のとき、Aは緑色の毛糸の帽子をかぶるようになった。当時、テレビで放映していたアメリカのコメディ「ザ・モンキーズ」のマイク・ネスミスがかぶっていたのと同じものだ。近くの手芸店で作ってもらったものらしかった。  同じ帽子を、カヤと...
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オンリー・イエスタデイ 11「アイドル」

 小学5、6年生のときは、Aとクラスが別だったので、いっしょに遊んだ記憶はほとんどない。ただ、ときどき彼の特異な感覚に驚かされることはあった。  クラスにかわいい顔の男子がいて、担任の先生が「美少年」だと言った。すると、それを聞きつけたA...
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オンリー・イエスタデイ 10「秘密」

 小学5年生に上がるときのクラス替えでは、またもAとは別のクラスになった。  私はほかに親しい友だちができ、Aのことはあまり意識しなくなった。しかし、どういうわけか、性的な記憶に関してはAの影がチラついていたように思う。  そのころ、家...
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オンリー・イエスタデイ 9「自慰」

 ふつう、子どもはどのようにして自慰を覚えるのか。  人それぞれだろうが、私はそれを自分で知った。  小学4年生のとき、ときどき夜に理由もなくコーフンして、性器が大きくなることがあった。布団の中で、私はそれをいじめるように握ったりこすっ...