小説 オンリー・イエスタデイ 24「倫理社会」 高校2年の組替えで、私はふたたびAと同じクラスになった。小学校、中学校から3度目だ。奇しくも、毎回2年生のときに同じ教室で学んだことになる。 始業式の日、教室に入ると、先に席に着いていたAが、私を見て「よう」と愛想よく手を振った。以前... 2019.03.15 小説
小説 オンリー・イエスタデイ 23「熱病」 気が狂ったように勉強していた高校1年の3学期。2月に札幌で冬季オリンピックが開かれた。 日曜日の午後、いつも通り勉強に打ち込んでいた私は、少し休憩がしたくなり、自室から居間へ行った。父がテレビでフィギュアスケートのフリーの演技を見てい... 2019.03.01 小説